この間の連休初日に観てきた。 朝一番に行ったんだけど、ほぼ満席。 映像的にCGは悪くなかった。むしろよく出来ていた。零式艦上戦闘機21型の編隊飛行や甲板に日の丸を描いた空母赤城、それにP51ムスタング(?)との空中戦のシーン、さらに圧巻なのはラストに宮部が特攻するために急降下し、弾幕の中を海面スレスレに飛行するシーンなんかは素晴らしかった。ゼロ戦は実物大が何機か作成されたようだし、赤城の航行シーンは自衛艦が航行しているウェーキ(航跡)に赤城のCGを重ねあわせているようで雰囲気は十分だった。 あと、生真面目で信念が強い宮部久蔵役の岡田准一も悪くなかった。(アイドルという観点から)実際に観るまではかなり疑問だったけど。あと彼の女房役の井上真央も、しおらしい純日本人女性を演じきっていた。 彼・彼女らの演技から、この結末を持つストーリー(とサザンの蛍)だと、やっぱりお涙頂戴だよねぇ。それは別に悪くないんだけど、ストーリーが気に入らないというか、お涙頂戴を前提としている感じが前面に出ていて嫌だった。だって、あんなストーリーが現実にあるとは思えないし。 うちの家系にも特攻に殉じた親戚がいるけど、別に彼らは今の日本の礎を作ったわけでもないし、英霊でもない。戦争の犠牲者でしかない。それをなんか作り上げた演出で美徳感を出してほしくない。映像の割に話が嘘っぽく見えてしまう。原作を読んでないので何とも言えないけど、作者が太鼓判を押した作品だから、そのとおりだんだろうな。そのため、観てから数週間たった今では感動したっていう気持ちが既に萎えてしまった。
で、なんでこの作品の題名の「ゼロ」は英数字なんだろうか。
My Rating: ★★☆☆☆ (2.5点)