今月の初めに観てきた。
西部劇。時代は南北戦争より数年前。黒人の主人公がドイツ人の賞金稼ぎと白人から自分の妻を奪い返すというストーリー。
突飛なストーリーと配役や演出は、流石 Quentin Tarantino らしさが健在。話しが重く眠くなりそうな題材でも Trantino の味づけであれば娯楽作品として十分に楽しめる内容だった。彼独特のエンディングも 。
なんと言っても主役を完全に喰っていた Christoph Waltz の「独特のしゃべり」は圧巻。リアルな銃撃戦なんかよりも見事に引き込まれた:
My Rating: ★★★★☆ (4.5点)
性格がねじ曲がった悪役を演じた Leonardo DiCaprio も悪くはなかったけど、もう少しインパクトた強い演技だと良かったのか、それとも観ているこっちが変な先入観を持ってしまったのか微妙。つい最近 Inception を観てしまったからかな 。
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Zero Dark Thirty.
観てきた。
9.11 以降、ビン・ラーディンの行方を追跡してきた (CIA の) 関係者ら (アナリスト) の膨大なインタビューを基に作られたアクション・スリラー系のフィクションだけれど、それらを忠実に再現しているかは分からないが、内容的にはドキュメンタリーに近い仕上がりだと思う。
上映2時間ちょっとだけど、前半はまがいものの情報を含めさまざま手がかりを衛星や最新機器はもちろん、生身の人間を使って追跡・収集・(拷問)・分析するもまったく成果が上がらず、挙げ句の果てに同僚らがテロの餌食になり時間だけがむなしく過ぎていく現実の厳しさを描き、後半はほぼリアルタイムに30分ほどかけて SEALS DEVGRU (現チーム6) の Operation Neptune Spear を再現しており、緑色したナイトビジョン経由の映像で緊迫感があった。
映画の主人公の女性分析官は実在しているようで、CIAの諜報担当のためメディアには出ることが無く、キャスリン・ビグロー監督自身もさすがにインタビューはできなかったらしい。ちなみに DEVGRU オペレータがこの Operation を暴露した No Easy Day にも登場しているそうだ。
ステルスヘリコプターなんかを含め、こちらの分野と空白の歴史に興味があるなら、かなりお薦めの作品です。
My Rating: ★★★★☆ (4.8点)
最後、主人公の女性分析官が Geronimo (ビン・ラーディンの暗号名) の死体を確認した後、10年もかけてきた仕事から解放され力が抜けて呆然としているシーン、そして一人帰国の途につく際に輸送機のパイロットからあなたの専用機なのでどこにでも行けるよ (“Where do you wanna go?“) と言われても何も言えず涙があふれてくるというシーンは、この作品をとおして他人ながらもわかるような気がした。
Jack Reacher.
先週観てきたんだけど面白くなかった。
インターネットの論評なんかを見ると随分過大評価しているようでならない。別に Tom Cruise のファンでもないので、彼の魅力がどうのこうので作品を評価してほしくないものだ。
正直 Jack Reacher っていう人物像の表現が薄っぺらくて次代のヒーローって感じでもないし、よくある無口な一匹狼って感じでもない。事前に小説なんか読んでおけば 印象は変わったかもしれないけど、なんかこう特徴がなくてイマイチ。ヒーローが主人公なので腕っ節がよく、運にも恵まれているってのは当たり前。 まだユーモアのセンスがある James Bond の方がマシ。アクションの見どころもないし、ストーリーもひねりがなくてつまらない。 見終わった時の感想は、Tom の10年くらい前の作品で Collateral ってのがあったけどあれと同じ感じがした (あれも前評判だけでつまらない作品だった):
My Rating: ★★☆☆☆ (2.3点)
彼には Ethan Hunt が一番合っていると思うが 。
おまけに映画館のスクリーンのグレードが高いとかで200円も追加で取られたのもかなり痛い。
THE HOBBIT: AN UNEXPECTED JOURNEY.
観てきた。
年始めの午前の時間帯だったからか、それとも作品自体が面白くないのかは分からないけど、ほとんど客がいなかった。
ストーリーとしてつながりがあるから当然なんだけど、ノリが十年前の “The Lord of …” とほとんど変わらないところがある意味すごい。登場人物も “The Lord of …” と変わらないし、これを三年かけて完結させる商法を変わらない。まぁ時間が経っている分、3Dとか映像技術は進歩しているとは思うけど、なんとなく演出やカメラのアングルがこれまた “The Lord of …” と変わっていないような気がする。ということで、何か変わったところがあるのかくらいしか見所がないような
My Rating: ★★☆☆☆ (2.8点)
途中で眠ってしまったので偉そうなことは言えないが、Dwarf 族って意外と強かったんだな。”The Lord of …” ではあまり見せ場が無かったけど。
あと二年かけて結末を知るなら本買って読んだ方がお手軽だし、早いな、絶対。
Skyfall.
観てきた。
新しい土地で記念すべき最初の一本がこれ。休日に車で40分ほどの場所にある映画館。チャリで観に行くのはキツイので以前の環境よりも気軽に行けないのは確か 。映画鑑賞で駐車場代は3時間 Free ってのは以前の環境と同じか。
典型的英国紳士である Daniel Craig の James Bond 役はどちらかというと好きな方。どことなく人間的な弱みを持っているのだけれど土壇場に強いといった明暗があるところが。
今作、冒頭のトルコ (ロケ地はインド) でのカー (バイク) チェイスや列車での格闘と後半のスカイフォール (ロケ地はイングランド) の風景は新鮮さを感じた。
ストーリーも50周年を記念してキャストを刷新し新たな作風を意識した流れになっている。それでいて
アストンマーチン・DB5 や 007 シリーズ往年の脇役でもあるワルサーPPK なんかを登場させるサービスは忘れていない。
My Rating: ★★★☆☆ (3.8点)
悪役というか若干「変質」じみた役は、最近お目にかかることが少なくなった Javier Bardem がイイ役作りしているなぁと思ったけど、前半に出ていた仏人傭兵役の方が強くて影に隠れた印象だった。