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外国映画

Gravity.

3D で観てきた。今年壱番の鑑賞。
スクリーンが小さくてあまり迫力は感じなかったけど、目に見えないSFチックな心理描写は演出、役者共に素晴らしい。CGの映像は圧巻。
けれども、見終わってあまり残るものはなし。なんとなくノンフィクションのドキュメンタリーを観た感覚。最近のSFモノって未知の生物がどうこうってテーマが多かったからだろうか :/
宇宙空間での交信ってやっぱり雰囲気あるなぁ。「交信」向けの声ってあるんだなぁ。ミッション・コントロール (管制官) 役の Ed Harris の声はやっぱり渋い。
でも、なんでこの映画の邦題は「ゼロ・グラビティ」なんだろうか:/
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この作品を観るのに3Dメガネを購入したんだけど、帰ってきたら (案の定) フレームがポッキリ逝っていた…。見たからにチープな仕上げだったからなぁ。もうこの映画館では3D作品は観ねぇな :(
My Rating: ★★★☆☆ (3.0点)

Captain Phillips.

今月の映画の日に観てきた (激混みだったので、朝一で行ってよかった :))。
4年前に実際にソマリア沖で海賊に襲撃されたコンテナ船の船長の回顧録をベースとしたフィクション。自分も当時 CNN なんかでニュースを聞いていた覚えが有る。どちらかというと、SEALs が激しく揺れる海上で寸分狂わぬ snipe を行った救出劇というかヒーロー物か、ぐらいの記憶だけど。
で、これを観て実際の主役は SEALs ではなく、船長の Richard Phillips と海賊たちだったということが何とも感慨深く、映画というエンターテイメントとして楽しめた作品。
冒頭の、船長が現代の歪んだ情勢 (貧富の差) と将来への不安 (自分たちの世代が作ったツケをこれからの若者達に押し付けざるを得ない遣る瀬無さ) を口にしつつ航海の途に出るシーン、そしてその地球の反対側で漁師では喰っていけない海賊予備軍の若者たち。共に搾取する者達 (国や政府/海賊たちのリーダー) の下で生きていかないといけない宿命の中、お互いの立場で相まみえるという構図。海賊が悪いのか、海賊を生み出すことになった社会が悪いのか。
見終わった後感じたのは、まずオーディションで海賊役を得た役者らの演技がうまい。ずる賢いリーダーは米軍との交渉にあっさり騙されるという素直さを持ち、彼としょっちゅう衝突するサブリーダーは残忍で典型的な悪者、そして次第に Phillips に同情していく善悪を知らずに育った下っ端の少年 (と、あまり出番のない救命ボートのドライバ)。それぞれがうまい演技だったので、海賊に同情したくなる気もなくはないという感じ。
そして、上っ面の善悪を強力な武力でしか正していくことができない現代社会の矛盾さなんかを感じとれる作品で、こういった貨物船の海賊対策とか、かなり緻密な考証をもった感のある映像でした:
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あと、SEALs って人質交渉の技術も持っているんだなぁと関心した8)
My Rating: ★★★★☆ (3.8点)

The Counselor.

先々週、観てきた
邦題の「悪の法則」って意味がわからなかったのでどうかと思ったけど R.Scott 監督だということで劇場まで足を運んだ。
世界で最も (個人的には世界で一番) 危険な街の Ciudad Juárez (シウダー・フアレス) を舞台に、人間模様(?)を演出した作品。名の通った俳優陣が無残に殺されていくのはショッキングかも。その殺され方も、直接的な映像は少ないけど、あらかじめ説明されているので観る側のイマジネーションで残酷さが異なる気がする。
とにかく地球の裏側ではこんな殺戮が日常茶飯事に起きている事実と金持ちの欲とか赤裸々に描写する演出さすがか。でも人によっては冒頭のセリフや合間に入る sexual なシーンは不快かも。なので、一緒に観に行く人は選んだほうがいいです :/:
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個人的に残念だったのが、歳をとった Penélope Cruz。若い頃の面影は何処に…:(
しかし、この México にあるシウダー・ファレスって街は半端ないな。コカイン戦争のまっただ中で金と麻薬のためなら老若男女関わらず殺人・誘拐・暴行を行うメキシコ人は、本作中にも語られているように「人間とは別の種族」そのもの。Google でも「娯楽のために実際の殺人現場を撮影する映画」という意味のキーワードと「メキシコ」とで画像検索するだけで ogrish な結果が返ってくるし。
そういうことで作品の評価というよりも、観た後の気の重さから
My Rating: ★★★☆☆ (3.0点)

Kiyosukaigi, etc.

清須会議
先週の勢いそのまま、初日に観てきた
構想40年以上豪華キャスト総勢26名セットにはお金がかかっているという前評判をして、今回も三谷ワールドの「喜劇」を期待していったのだけれど、あっさり裏切られた完全な素の時代劇でした :|。実は文庫本を「四日目」ぐらいまで読んでいて、これは喜劇だなぁと頭ごなしに思っていたのが災いか。監督本人曰く、ストーリー以外 (セットとか小道具とか衣装とか) が見どころだったということもあり、小説よりも淡々と話が進んでいってしまい、(文庫本では読んでいない) 結末もあっさり歴史的事実で終わらせていたのも面白みを落としていたような。いやまぁ、ところどころ吹き出しそうなシーンはいくつかありましたが…。
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それでも女性陣 (鈴木京香/中谷美紀/剛力彩芽) らの演技は良かった。男尊女卑の戦国の世でありながら、完全に男共を喰っていたというか。小説の方がもっと「面白い」ですが。
どちらかというと年末にやる二夜連続・時代劇スペシャルといったレベルかな。
My Rating: ★★★☆☆ (3.0点)

あと、先々月の地方で見た
White House Down
大味すぎて脂っこくて観た後に胸焼けを起こしそうになった…。CG使えば何でもできるぜィ、って感じがかなり不快だった映画:
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しかし、いくら黒人大統領だからって Jamie Foxx ってのはどうだろうか。あと主演の奴もいまイチ。
本作は自信を持って
My Rating: ★☆☆☆☆ (1.0点)
です。

Flight.

今日、観てきた
アルコール&ドラッグ依存症の機長が立ち直っていくであろうところまでを描いたドラマ。
大惨事にはならなかったものの、それでも乗員・乗客合わせて6名が死亡という事故の責任を、この曰く付きの機長するか、航空会社・航空機メーカーに押しつけるかといったストーリー。
というか、個人的には改めて Denzel Washington はすごい俳優だなと思えた作品だった。
仕事前にお酒、仕事中にお酒、事故の後にお酒、車の中でもお酒、事故調査委員会の公聴会に出席する日もお酒というヘヴィな酒浸りの中年オヤジを彼は見事に演じていた。しかしながら、自己の保身のために嘘の上に嘘を塗りまくっていた彼が最後に嘘を認めてしまった理由は何だっただろうか。この時の質問ってNTSB (米国運輸安全委員会) 側のひっかけだったんだと思うんだけど、はっきりと分からなかった:
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My Rating: ★★★★☆ (4.3点)
あと、依存症ってのは自分の力だけではどうにもならないんだなぁって言うのがひしひしと伝わってくる演出は素晴らしかった。