先週末は平成30(2018)年初秋、久しぶりの晴天の下で埼玉県大里郡寄居(さいたまけん・おおさとぐん・よりい)町にあった城を攻めてきた。これらの殆どは戦国期の北関東にあって有数の規模を誇り、前に攻めた鉢形城の支城であって典型的な山城。
ちなみに、現在この周辺は寄居町推薦のハイキングコースの一部に含まれているようで、この日もJR高崎線・熊谷駅で乗り換えた秩父鉄道は老若男女のハイカー達で大賑わいだった。ただ、この時期は秩父地方とは言え紅葉といえるほど秋づいていなかったけど 。
で、この日は午前中に秩父線・波久礼(はぐれ)駅で下車して寄居要害山城跡にある金尾山つづじ公園へ。上り坂を徒歩15分程。この城跡は残念ながら遺構は残っていない上に縄張具合も全く不明で、山頂部にある本郭跡の展望台から荒川を含む周囲の風景を楽しむくらいで終わってしまった 。それから午後は荒川を挟んでここと反対側にある花園御岳城を攻める予定だったので、その前にまずは腹ごしらえ。先ほど下車した波久礼駅近くにある焼き肉屋へ向かった。この焼肉屋、お昼は「秩父路名物・なっからうんまい・炭焼き豚丼」が有名でらしい:
駅近くの国道R140沿い
日曜日も空いている焼肉たてがみ
事前に調べたところでは、ありがたいことに日曜日も開いているのだそうで、この時は開店の直前に着くように金尾山つづじ公園を出てゆっくりと下りてきた。そして、ちょっと早かったかなぁと思いつつ、おもむろに店の中に入ると既に家族連れの客で一杯だった 。ただ一人客は自分だけだったので、すぐにカウンターに通してもらえたけど。
こちらがメニュー。事前に豚丼のランチセット(並)と決めていたので、こちらを注文した上に、軽くランチBeerも追加した:
ランチメニュー
カウンターから調理場が見たところ注文を受けてから味噌を塗った豚ロースを炭火で丁寧に焼いていた。これは美味しそう。ただ自分の背後にいるお客は誰一人食べていないところを見ると、自分の番が回ってくるまで少し待たされるかもといった予感がしたが・・・。
そんなところにランチBeer(200円)が登場。城攻めの疲れを軽く癒やすことができた:
ランチBeer(200円)
ちょっとだけのランチBeerを飲み干しても未だ自分の豚丼は出てこない。と言った感じで、結局60分近く待ってついに炭火焼き・豚丼(並)のランチセットが登場:
豚丼(並)のランチセット(850+100円)
キャベツは左下にある味噌につけてかぶりつく焼肉屋スタイル 。嬉しいことに、香の物には梅干しも付いていた。そしてアオサの味噌汁も良かった。総合的に丼ランチでバランスがとれていた。
そして豚丼。これは絶品。炭火で丁寧に焼かれており、タレの匂いが一層、食欲をそそる:
豚丼(並)
ロース肉がとにかく柔らかくて、枚数が多いので断然食べごたえがあった。久々に美味しい「城攻めランチ」にありつけて満足した。
お店の裏は秩父線が走っているので、窓から貨物や客車を眺めることができる。この時も家族連れの子どもたちには大人気だった。
夜も豚丼はいただけるそうだが、その場合は「セルフ豚丼」なスタイルで、自分で焼いた肉で頂くのだそうだ 。
焼肉たてがみ
埼玉県大里郡寄居町末野107-1
ここからはオマケ。
まずは秩父鉄道・波久礼(はぐれ)駅と7800系車両:
波久礼駅
平成25(2015)年に導入された7800系
これは焼肉たてがみの目の前にある荒川に架かっていた寄居橋:
寄居橋
寄居要害山城跡の金尾山つづじ公園へは、この橋を使って荒川の対岸へ渡って行くことになる。
そして、これが寄居橋の上から眺めた荒川とその周辺の風景。但し、未だ紅葉の季節ではなかったが:
寄居方面の荒川(拡大版)
荒川(拡大版)
眺めていると何か動物が川面を進んでいるのを見かけた。ズームでよく見ると鴨だった:
川面を進む未確認動物!?
鴨だった・・・
この日の荒川はエメラルドグリーンな色だった:
荒川(拡大版)
金尾山つづじ公園はかって寄居要害山城、または金尾要害山城と呼ばれ、荒川右岸の金尾峠を押さえる城だった。公園の名前にあるとおり、毎年GW近くには山一面が赤いつつじに包まれるのだとか。
こちらは園内にある天皇皇后両陛下お手植えの木:
天皇皇后両陛下お手植えの木(拡大版)
天皇陛下御製の句と御手植樹の石碑が建っていた:
天皇陛下御製の石碑
天皇皇后陛下御手植植樹の碑
公園山頂付近は二の丸跡に相当し、ここから寄居方面の180°パノラマを楽しむことができた :
寄居方面のパノラマ
さらに、こちらは山頂の本丸跡に建っていた展望台からの眺め:
寄居方面の荒川(拡大版)
荒川(拡大版)
こちらは城下を流れる荒川:
荒川
荒川
城攻めの最中にけたたましい爆音と下品なクラクションが聞こえたと思ったら、ただの餓鬼どもの戯れだった:
田舎の「暴走族(死語)」
そして寄居要害山城主の館跡に建つ伝蔵院の境内にあったオブジェ:
お地蔵様
仏像
今回、城攻めした周辺は「ふるさと歩道・鉢形・円良田(つぶらだ)コース」の一部だった:
「ふるさと歩道案内図」
円良田(つぶらだ)コース
これは午後に攻めた花園御岳(みたけ)城へ向かう途中に目撃した「西行戻り橋」。歌人として名高い西行法師が、ここ寄居町末野へ来た際、ここで出会った子どもたちの方が上手な歌を作るとして、未熟な自分を戒めるために、この橋からもと来たところへ戻ってしまったのだとか:
「西行戻り橋」の由来
この先に見える橋あたりでの話らしいが
この日もカマキリにガン見された:
ガン見してきたカマキリ
花園御岳城跡には、現在は禅宗寺の少林寺が建っており、城の遺構は山頂付近の空堀くらいなものだった:
少林寺
この上が本丸跡
終わってみれば、この日は暑かったけど久しぶりの秋晴れだったので良かった:
秋晴れの下、秩父の山並み(拡大版)
ということで、この時のフォト集はこちら:
寄居要害山城攻め (フォト集)
花園御岳城攻め (フォト集)
用土城攻め (フォト集)