先月は令和4(2022)年5月末の週末、三年ぶりに開催された友好祭に行って来た
。
COVID-19 感染拡大の影響を受けて、2019年を最後に二年連続で中止になっていたが、今年4月中旬以降は新規感染者数が鈍化傾向となった上に、全国で外出自粛といった措置がとられなかった5月頭の連休を経て、個人レベルで感染対策を意識し遂行できると見込んだ上での開催であった。おそらく日本人の多くは感染拡大の不安を抱えながらの参加であったろう。あのだだっ広い滑走路にあって、季節外れの暑さの中、マスクを着用していた日本人が多かったし
。そんな状況なので自分も感染対策を意識して密になりそうな格納庫や行列には近づかないようにした
。
しかしながら今回の開催はけっこうな異例づくしだった。まず例年だと9月開催であるが、今回は5月。さらに Joe Biden 米大統領の初来日が重なっていた。また、初日は大雨だったが、最終日の二日目は一転して晴天の上に季節外れの暑さ。さらに、例年とほぼ同じ時間帯に現地に到着したにも関わらず、#5ゲートから一番遠い場所で入場待ちの行列に並ぶ羽目になった
。そのため、こちらも初めて朝9時の入場に間に合わなかった。例年よりも人が多いのは仕方がないかぁ、三年ぶりの開催なんで
:

横田基地友好祭2022のポスター
今回も例年どおり、開場の一時間前に行列に並ぶといったスケジュールで移動したが、今回はこれまで以上に長い行列が既に出来上がっていて、行列の最後へ移動するだけでも大変だった
:

国道R16に出来ていた行列
行列に並んでいると「これだったら東福生で下りた方がよかったねぇ」と云う愚痴をよく聞いた。来年は時間とルートを再考する必要がありそうだ
。
国道R16沿いにできた行列にならんでいると、けたたましい音声とともに現れた右翼車とそれを監視する警視庁のパトカーを目撃した。ウクライナとロシアの戦争を止めろとか日本語で訴えていたが米軍に届いただろうか?
:

前方を監視していた覆面パトカー

日本語で訴えていたが届いただろうか?
だんだんと日差しが強くなる中、行列にならんで50分くらいかけてやっと「#5ゲート前」の交差点へ。これが09:25am。前回より1時間くらい遅い
:

第五ゲート前の交差点を渡る
横田ABのゲートをくぐると3本くらいの列ができていたので、適当に少なそうな列の後ろについてID(普通免許証)を提示し、奥にある荷物検査へ向かう:

ID提示して手荷物検査場へ
やっと基地の中に入ることができた。この時点で09:30am。既に展示エリアがオープンしている時刻なので、そのまま滑走路へ直行する。ちなみに、今回は新兵器を投入しての参加:

既に開場から30分以上経過している
今回のMy GPS Activity がこちら。JR牛浜駅から移動して、行列に並んで横田AB内へ移動し基地内を七時間近く歩き回りったり休んだりし、帰りは入場待ちの行列を横目にJR拝島駅へ。総移動距離は10.84km、消費カロリーは1,622C。この日は晴天で日差しも強く、気温は最高23℃であったが、日陰のない滑走路に居たので照り返しを含め体感はもっと高かったはず:

My GPS Activity on Yokoto AB
前回の2019年に並んだ行列開始点に★印を付けておいた。今回の行列がいかに強烈だったかよくわかる
。
まず、格納庫15の南側では Security Force が自慢の車両や装備品を展示していた他、航空自衛隊・入間基地のペトリオット(PAC-3)はもはや恒例の展示であるが、それに混ざって陸上自衛隊・練馬駐屯地から偵察用オートバイと82式指揮通信車が展示されていた:

ペイトリオット PAC-3

偵察用オートバイと82式指揮通信車
地上展示は、例年と同様に滑走路の1/4ほどのエリアで、そこに米空軍・米海軍・米陸軍・航空自衛隊・陸上自衛隊の航空機や車両が展示されていた他に、たくさんのブース(フード系の他にアパレル系)が出店していたし、音楽ステージなどが格納庫内外に設けられていたのも例年どおり。
そして展示エリアに入ると、一番目の着く場所であり待ち合わせ場所としても利用されていた米空軍C-130J-30ハーキュリーズがお出迎え。前回と同じ機(14-5807)だった:

米空軍C-130J-30ハーキュリーズ

YJ = Yokota Japan
(くどいが)三年ぶりの開催に加えて、晴天と云うこともあって09:55am現在、既にフード系ブースの前にはひとだかりが。特にビール売り場とステーキ売り場には行列ができていた:

滑走路上にブースが並ぶ光景も三年ぶり(拡大版)
アパレル系ブースを横目に屋外ステージを越えたところから航空機地上展示エリアは始める。今回も最初は反時計回りに、西側の地上展示から北端、そして東側の地上展示を巡り、ステーキを堪能したあとは時計回りに巡って、お気に入りの展示を二度見したり米兵らとコミュニケーションを楽しんできた
。
米空軍CV-22Bオスプレイ(13-0071)。こちらも畿内見学できると云うことで毎度行列である:

米空軍CV-22Bオスプレイ
機首側面から:

米空軍CV-22Bオスプレイ
オスプレイのカーゴに搭載可能なATV(全地形対応車)のMRZR-4。米空軍特殊作戦支援隊が使用するもので、ここ最近の友好祭ではよく見かけるもうおなじみの車両の一つ:

第21特殊作戦支援中隊のMRZR-4
こちらは米空軍・嘉手納基地所属の特殊戦機MC-130J コマンドーII(08-6202)。AE2100-D3エンジンと六翅プロペラを採用した最新型:

特殊戦機MC-130J コマンドーII
ここから先はしばらく航空自衛隊機の展示がつづく。
まずは、赤いストライプが特徴的な入間基地・飛行点検隊所属のU-680A サイテーション・ラティチュード(02-3032)。機体はセスナ社が開発したビジネスジェットをベースにしている:

航空自衛隊U-680A
救難捜索機である航空自衛隊Raytheon U-125A(72-3006)。先行して遭難者を捜索し、発見したら救難ヘリコプターで救助を行う:

航空自衛隊Raytheon U-125A
航空自衛隊の百里基地所属のF-2A(43-8524):

航空自衛隊F-2A

コクピット周辺
航空自衛隊の千歳基地所属のF-15Jイーグル(32-8820):

航空自衛隊F-15Jイーグル
左手は航空自衛隊の百里基地・第7航空団第3飛行隊の練習機T-4ブルーインパルス(16-5663)、右手は入間基地から練習機T4(06-5642)の同型機。純国産の中等練習機である:

航空自衛隊T-4ブルーインパルス

航空自衛隊T-4中等練習機
そして友好祭は初登場となった航空自衛隊・三沢基地所属の第3航空団第302飛行隊所属のF35AライトニングⅡ(29-8729/29-8730):

航空自衛隊F35AライトニングⅡ
単座単発の全天候型ステルス多機能戦闘機:

航空自衛隊F35AライトニングⅡ
制空任務と攻撃任務の両方をこなし、電子戦や情報・監視・偵察の能力を備える高価な機体:

航空自衛隊F35AライトニングⅡ
従来の戦闘機と比較しても格段に進化したシステムにより戦闘が大きく様変わりするであろう。ちはみに単価で云うと$78.000,000:

航空自衛隊F35AライトニングⅡ(拡大版)
日の丸を含めステルス塗装になっているのが特徴的だった:

航空自衛隊F35AライトニングⅡ
F35Aの背後には真っ赤な消防車両が走っていた:

横田基地所属の消防車両
米海軍の対潜哨戒機P-8Aポセイドン(169336):

米海軍P-8Aポセイドン
潜水艦を捜索するためのソノブイ投下孔が機体後方下部に装備されている:

米海軍所属の対潜哨戒機

ソノブイ投下孔
ハワイ州パールハーバー・ヒッカム統合基地所属の米空軍C-17AグローブマスターⅢ(HH 05-0533):

米空軍C-17AグローブマスターⅢ

ハワイ州パールハーバー・ヒッカム基地所属
米空軍の大型空中給油・輸送機のKC-10Aエクステンダー(AMC 83-0075)。側面には貨物用のカーゴハッチがある:

米空軍KC-10A
そして機体後部にはフライングブーム方式の給油装置がある:

機体後部にある給油装置

フライングブーム方式の給油装置
米空軍カルフォルニア州トラビス基地所属のC-5Mスーパーギャラクシー(AMC 87-0032):

米空軍C-5Mスーパーギャラクシー
ペイロードは米軍最大で、主力戦車2両分に相当する122トンもの貨物を搭載可能で、機首と機体後部の両方に搭載口を持つ前後貫通式:

機首の搭載口
地上展示の最北端には陸上自衛隊の車両が展示されていた。
こちらは宇都宮駐屯地から中央特殊武器防護隊の輸送防護車MRAPブッシュマスター:

陸上自衛隊輸送防護車MRAP
陸上自衛隊のNBC偵察車。化学防護車と生物偵察車の後継にあたる:

NBC偵察車

マンダロリアン風のヘルメット
さらにNBC防護服を着用した中央特殊武器防護隊の隊員。この日は暑かったので大変そうだった
:

NBC防護服の着用デモ
他にも練馬駐屯地の第一偵察戦闘大隊から16式機動戦闘車MCV:

陸上自衛隊16式機動戦闘車
そして宇都宮駐屯地の中央即応連隊からは軽装甲機動車:

陸上自衛隊軽装甲機動車
ここから折り返して、次は東側の地上展示へ。
米海軍の厚木基地・第51ヘリコプター海洋打撃飛行隊所属の輸送・救難・特殊戦用のMH-60Rシーホーク(TA00)。機体横に掲げられていた死神のロゴが印象的だった:

米海軍MH-60Rシーホーク

死神のロゴ
米空軍の無人航空機(UAV)であるRQ-4グローバルホーク:

米空軍RQ-4グローバルホーク

無人偵察機
航空自衛隊の入間基地からC-1輸送機(98ー1029):

航空自衛隊C-1輸送機
ちなみに前回は、C-1の4倍程の航続距離と3倍のペイロードを持つ最新のC-2大型輸送機が展示されいたが、今回はなかった。
さらに航空自衛隊の小松基地所属のC-130H輸送機(95-0183):

航空自衛隊C-130H輸送機

航空自衛隊C-130H輸送機
こちらは反対側の地上展示をながめてみたところ。もう結構な人だかりであるが、まだまだ午前中の風景。午後はもっとすごい:

F35Aの周辺のギャラリー
この時の時刻は10:30am過ぎ。そろろそ地上展示東側の滑走路あたりでデモフライトが披露されそうな雰囲気だったので、しばらく座って一休み。
まずは在韓米陸軍のCH-47Fのデモフライト:

米陸軍のCH-47
動画はこちら:
続いて、陸上自衛隊第1空挺団のパラシューターを載せた米空軍C-130J-30が離陸した:

米空軍C-130J-30
動画はこちら:
このあと、しばらく高高度を飛行しているのを下から見かけたが、そうこうすると第1空挺団のパラシュータが降下してきた:

降下開始

第1空挺団のパラシューター
降下デモを終えて帰投してきた米空軍・横田基地所属のC-130J-30;

米空軍C-130J-30
そのあとは再び地上展示の見学を再開。
こちらは在韓米陸軍のC-12J軽輸送機(84-01252):

米陸軍C-12J軽輸送機

米海軍UH-1Nヘリコプター
陸上自衛隊・北宇都宮駐屯地所属の小型観測ヘリコプターOH-1(32608):

陸上自衛隊OH-1観測ヘリコプター

航空自衛隊UH-60J救難ヘリコプター
航空自衛隊・入間基地所属の大型ヘリコプターCH-47J(97-4498):

航空自衛隊CH-47J

米空軍F-15Cイーグル

イラク戦争のMIG-23撃墜マーク

米空軍F-15Cイーグル

米空軍F-16DM

米空軍F-16DM

ホンダジェット
こちらは茨城からこの友好祭のために飛行してきたセスナ172H-RAM型(JA3353):

セスナ172H-RAM型
エンジンはLycoming O320-D2J、最大出力は160馬力、最大巡航速度は220km/h、通常巡航速度は185km/h、離陸距離270m / 着陸距離165m。乗員乗客は1+3名。
飛来した時は天気が悪く目視はまったく見えなかったそうで、セスナの計器(LCDディスプレイ)の他に全く同じフライト・ナビゲータをインストールしたスマフォの両方を観ながら自機の位置を確認しながら飛行してきたらしい:

操縦席の計器類
こちらも民間のセスナ(N22905):

民間機のセスナ
このままフード系のブースへ向かい、お昼を摂りながら米海軍のUH-1N救難ヘリコプターのデモフライトを見物:

米海軍UH-1N

救難・救助のデモを終えたあと
さらに、この日は米大統領の来日の噂が出ていて、それこそ何時Air Force Oneが横田基地に着陸するのかと多くの人達が滑走路脇に居座っていたが、自分は Securty 的に考えても友好祭が終わった後だろうと思っていた
。
そんな時に近くにいた連中が上空を指さしたので目を向けると一機の旅客機が着陸態勢になっているのが見えた。あとで聞いてみると大統領来日に伴いメディア関係者らが搭乗した B787-8 Comlux Aruba(P4-787)とのこと:

B787-8 Comlux Aruba

Air Force One !?
この時点で 2:00pm 近くになったので、混雑して渋滞行列につかまらないうちに帰宅することにした。
で、最後に観たのがCV-22Bオスプレイ(13-0071)によるデモフライト:

米空軍CV-22Bオスプレイのデモ
(小さいが)動画はこちら:
ここからは、この日に飲み食いしたAmerican Foodsなど。
開場して地上展示物を見ている途中、他のブースより安いステーキがあったので、10:00am前だけどエネルギーを補充した。当時のレートだと1,300円:

Stake Set($10)
ステーキの他に350mlのジュースとチップスを choice できた。残念だったのがソースをかけるを忘れてしまったこと
。見た感じ硬そうに見えるが、ホント柔らかい肉だった。
汗が出るほど照り返しが強い滑走路を歩いていると冷たいビールが飲みたくなる。ホント冷たくて美味しかった
:

Miller Beer($3)
午前中にステーキを食べたが、流石に歩き回っているとお昼すぎにはエネルギーが低下してきたので、屋外ステージで Japanese Music を聞きながら食べたのがステーキ&ジャンバラヤセット:

Stake & Jambalaya Set($10)
肉もジャンバラヤも旨かったが、意外と良かったのがコーン。日本の冷凍コーンとは桁違いに美味いし粒が大きい
。
横田友好祭2022 (フォト集)
Yokota Friendship Festival 2019. (前回のブログ)
Yokota Friendship Festival 2018. (横田友好祭2018のブログ)
Yokota Friendship Festival 2017. (横田友好祭2017のブログ)
Yokota Friendship Festival 2015. (横田友好祭2015のブログ)
Yokota Friendship Festival 2014. (横田友好祭2014のブログ)
Yokota Friendship Festival 2009. (横田友好祭2009のブログ)
Yokota Friendship Festival 2007. (横田友好祭2007のブログ)