今年は令和5(2023)年のGW城攻めツアー2023は三泊四日で岐阜県を中心にいくつかの城攻めと古戦場跡巡りしてきた。
その三日目は、長良川と吉田川を天然の外堀とした郡上八幡城、城下町を流れる用水路、そして郡上おどりでも有名な郡上市八幡町へ。かって奥美濃の小京都とも呼ばれたこの古い町並みは、一部が国の重要伝統的建築物群保存地区にも指定されている。
午前中に城攻めを終えて、老舗の鰻屋でお昼を摂ったあと、城下町を散策してきた。
こちらは大手門跡あたりから見上げた城山(郡上八幡城)方面。城下町と云うことで直線のラインが多い。さらに、ここは大手道だったので幅も広い:
左上には、つい三日前にリニューアルオープンした模擬天守が見える。町のどこからでも城のシンボルが見えるのは、さすが城下町。
こちらは郡上八幡博物館。「郡上おどり実演中」の幟があったが、夏になると一日中踊り明かすことで有名な郡上おどり。ユネスコの無形文化遺産に指定されているのだとか:
毎年8月13日から16日の4日間、徹夜で踊り明かす郡上おどりは「徹夜おどり」とも:
この銅像が建つ八幡町職人町通りの古い町並み。建ち並ぶ家の前には用水路がある。流れている水も清らかであるが、これは二度の大きな火事による教訓でもあるらしい:
細い脇路地にも用水路があり、町中には宗祇水《ソウギスイ》と呼ばれる湧水がある:
郡上市のマンホール蓋。清流を泳ぐアマゴ(川魚)を描いたデザイン:
城下町からはどこからでも天守を眺めることができる:
小駄良川《コダラガワ》は吉田川の支流で一級河川。城下町の風景に溶け込む清流である:
この川沿いにある大乗寺《ダイジョウジ》の山門は江戸時代後期の享和3(1803)年の建立で市指定重要文化財。門の上が鐘楼になっている鐘楼門型式。藤の花も見頃だった:
このあとは吉田川方面へ。城跡南側の崖沿いにはいくつかのオブジェがあった。
商売繁盛の神様を祀る神農薬師さま、そして学者・歌人と知られる折口信夫《オリグチ・シノブ》の歌碑。氏が郡上へ来遊した大正8(1919)年には大火に遭遇し、焼け跡の情景を歌に詠んだもの:
”焼け原の 町のもなかを行く水の せせらぎ澄みて秋近つけり” (冒頭の一首)
郡上はこれまでに二度の大火に遭遇し、そのたびに水路を増やしたり整備が行われて、現在見るような用水路網ができあがったらしい。
こちらは吉田川にかかる新橋。この橋の欄干から12mほど下の吉田川に飛び込む人もいるようで、「不慣れな人」向けに警告が出ていた[a]実際、死亡事故が発生しているのだそうだが 😞️。:
この先は高山・下呂方面。ここから渓谷の間を流れる吉田川の眺めがすこぶるいい。右上は稚児山(標高817m)真ん中奥は京塚山(862m):
こんな色の川なら飛び込んでみたくなる気持ちもわからなくもない。春先は観光客を迎えるために町内あげて川や用水路の清掃を行っているらしい:
もちろん川と渓谷の絵もいいが、こんな風景もなかなか:
橋を渡った先に建っていた郡上八幡旧庁舎記念館。その昔、この中にある食堂で豚一家がカレーを食べたらしい[b]中で観たメニューには、そんなカレーは無かったけど😞️。:
吉田川対岸から振り返って観たところ。この崖面上が城山こと郡上八幡城跡:
旧庁舎記念館脇の側道に置かれた椅子に座りながら、この渓流と周囲の景観を眺めてゆったりできるようになっていた :
旧庁舎記念館の駐車場脇には「いがわ小径」と云う用水路を利用した生活用道路への降り口がある:
民家の用水路沿いに、幅1mほどの生活用道路が120mほど続く:
この町では古くから、生活に利用する小さい川や用水路などを総称して「いがわ」と呼んでいたらしい。生活用の水路とはいえ、きれいな水なので大きな鯉がたくさんいた:
小径の終点近くから吉田川の河原へ降りることができた:
河川敷を上がり、また城下町へ戻る:
こちらは吉田川に注ぐ支流の一つである乙姫川(名広川):
この川周辺は個性的で、どことなく懐かしさのあるお店が多かった :
こちらは願蓮寺の山門。その昔、城主からの援軍要請で、この寺の住職らも僧兵として参陣し討ち死した記録が残るのだとか:
このあたりから再び吉田川方面へ向ったが、そのとき笛(ホイッスル)の音が聞こえたので、振り返ってみると小学生が集団で下校する風景だった 。こんなのどかな風景を観て、ああ今日が平日だったことを思い出した [c]ここで小学生らから挨拶の連続攻撃を受けることになる 😁️。もちんろん挨拶で迎え撃ったが 😆️。:
吉田川に架かる宮ケ瀬橋からの眺めもよかった。吉田川がこの先で小駄良川と合流、さらにその奥で長良側へ合流するところの眺め:
さらに振り返って、先程の新橋方面の眺め。ここからも城のシンボルが見えた:
橋を渡った先が八幡本町で、そのままバス乗り場がある城下町プラザへ戻った。
こちらは、その途中、酒屋の店先で目に入った「ゴジラフライ」なる食品サンプル:
近くにあった貼り紙によると、この食品サンプルが作られたのは約35年前。この作者さんをず〜っと探しているようだが、まだ見つかっていない模様。
こちらは城下町プラザの眼の前にあった創作カフェで買った「新食感・冷やしわらび串(250円0」の黒蜜きなこ味。少し溶けてから食べるように云われたが、そんな暇無かったのでそのまま食べたら、新食感もなにも普通のアイスの食感だった :
以上で城攻めと城下町散策を終え、人生初の郡上八幡をあとにした :
と云うことで、この時のフォト集はこちら:
2023年5月 郡上八幡城下町 (フォト集)
ここからはオマケ。
この日は宿泊先最寄りの名鉄新羽島駅からスタート。この名鉄6800系に乗車して笠松経由で名鉄岐阜へ:
そして、この日の帰りは大失敗した 。名鉄岐阜から笠松経由で宿泊先へ向かったのだが、笠松で下車せずにうっかりと乗り過ごしてしまった。なので、次の駅で下車し「連絡通路」を使って反対方面のホームから乗り換えようと思ったのだが、その「連絡通路」がどこにもない 。仕方なく一度改札を出て、線路を渡った先にあるもう一つの改札口から改めにて乗車するハメに :
関東人的には「連絡通路」があって無料で乗り換えできると期待するのが普通なのだが、中京地区ではそれは普通ではないようだ 。