新年が明けて平常な生活感が戻ってきた感じがする平成31(2019)年は1月中旬の晴れた週末に、栃木県佐野市にある信州・真田家ゆかりの地へ行ってきた。今回の目的地は、三年ほど前のNHK大河ドラマでもその場所に関連するエピソードが取り上げられたこともあって市内でも有名な観光場所となった新町薬師堂。
JR佐野駅からだと徒歩30分程。この日は晴天で気温も低すぎず、ちょっとした散歩にはうってつけの日和だった。おまけに新町薬師堂がある例幣使街道(れいへいし・かいどう)[a]この街道は複数の県道がつながっていた。例えば県道R151、県道R141、県道R75など。沿いにはご当地物の佐野ラーメンのお店が何軒かあって、お昼前に着いた頃には既に駐車場は満車だったり、入口前に行列ができていたりしていた。
もちろん自分も今回の目的が完了したらお昼に佐野ラーメンを食べる予定にしていたのであるが、もしかしたら一番混みそうな時間帯と被ってしまいそうで、ラーメン屋の前を通る度にちょっと不安になってしまったが 。
で、「犬伏の別れ」の舞台となったとされる新町薬師堂を出たのが午後1時ちょっと前。このまま歩いてきた道を戻りながら適当に空いてそうなラーメン屋に入ろうかどうかと考えたが、これはこれであとで後悔しそうだったので、ちょうど薬師堂のすぐ近くにあった麺屋・工藤に入ることにした。来るときにちらっと店内を見たらカウンターが空いてそうに見えたので:
暖簾をくぐって店内に入ってみるとテーブル席とお座敷、そしてカウンターがあって、先客はテーブル席の四人だけだった。お昼時にしては運が良かったかも。
ということで自分はカウンターに座って「文字だけ」のメニューを眺める。佐野ラーメンは三年前に佐野厄除大師近くにあったお店以来。この日も歩きに歩いたのでチャーシュー麺(800円)と餃子3個(290円)を注文した。もう少し暖かかったらビールも注文していたかも。
まず最初に出てきたのが餃子。三個ながら思っていたより大きい:
餡が不明だったので、ここは醤油ベースのタレで頂いた。食べてみると餡はすごく柔らかくフワフワだった。これぐらいなら6個でもよかったかなぁ:
そしてチャーシュー麺の登場。最初、文字だけのメニューだと雰囲気がつかめなかったので、食べログか何かに掲載されていた写真を店員に見せて注文したのがこれ。でも玉子が入っていないではないか。写真には入っていたのに:
それはそうと、美味しそうなスープであるのが目で見てわかったので、すかさずレンゲでスープをすすったらヌルい〜」。いきなり冷たいチャーシューを何枚もぶち込んだからだろう。それでもチャーシューの下から麺をかき出しながら食べたら丁度よくなった。全体的にバランスのよいラーメンで、チャーシューもスープも美味しかった。もちろん佐野ラーメン独特のちぢれ麺もよかった。
ということでスープをしっかり飲み干して完食。身も心も暖かくなった。自分が食べ終わろうかとしていた頃、客もどんどん入ってきて座敷は満席、カウンターも数席のみ空いていたという感じ:
ちなみに、このお店は今年の2019年6月頃には移転してしまうらしい。店内に地図が貼ってあったっけ。
麺屋・工藤
栃木県佐野市犬伏新町2079
ここからはオマケ。
まずは新町薬師堂まで歩いた時に目に入った例幣使街道沿いのラーメン屋たち:
まずは手打麺で有名な森田屋総本店。土曜日の11時46分頃の状態。帰り(午後2時くらい)に店の前を通ったら午前の部が終了していた。
こちらはネギラーメンで有名なラーメン太七。予定としては、このお店に行こうかと思ったが、土曜日の11時49分でこんな具合。帰りに通った時はベンチに人が座っていたので、多分、この日見た店の中では一番混んでいたかも:
こちらは手打中華・生そばの鈴木食堂。土曜日の11時57分頃。ここは地元のナンバーの車が多かった:
そして、こちらのこの日の目的地である新町薬師堂。その背後にそびえているは米山古墳:
慶長5(1600)年、天下分け目の関ヶ原の合戦を前に、真田父子三人(昌幸・信幸・信繁)が東軍と西軍に別れて戦うことを決断した密議の場所だったらしい:
なお、この密議の場所としては、このあと紹介する大庵寺だったという説もあり。
これは薬師堂内に展示されていた写真。大河ドラマとタイアップした番組でも紹介されていたようだ:
こちらは浄土宗・天王山・昌綱院の大庵寺の入口。先に紹介した「犬伏の別れ」の舞台となったもう一つの密談場所。実際、真田軍はこのお寺に陣を置いていたから、ここである説が有力じゃないかと思うが:
大庵寺の境内には「西遊記」で有名な玄奘三蔵法師(げんじょう・さんぞうほうし)の石版やお釈迦様の足跡などがあった。
こちらは善導大師。中国浄土教の大成者。日本の浄土宗の開祖・法然の教えは、善導の教えに基づいたものらしい:
次は玄奘三蔵法師。三蔵とは仏教の聖典(経蔵、律蔵、論蔵)に精通した優れた僧のことらしい:
最後は釈迦牟尼世尊、すなわちお釈迦様の石版と物足:
この仏足の上に自らの足を乗せると、インドの仏跡を巡拝したのと同じ功徳があるそうで、邪鬼が払われて幸せが訪れるのだとかで、実際に石版の上に乗ってみた:
これは例幣使街道沿いを歩いている際に見かけてかなり気になった建物。1Fがカレー屋に見えるが、本当に営業中かどうかは未確認。かなり不気味だった:
これも通りすがりに撮ったもので、FIAT 500L:
ということで、この時のフォト集はこちら:
真田父子犬伏の別れの地と大庵寺 (フォト集)
参照
↑a | この街道は複数の県道がつながっていた。例えば県道R151、県道R141、県道R75など。 |
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