一昨年は、平成27(2015)年のよく晴れた6月のとある週末は、いつもの城攻めではなく、築城家であり稀代の軍略家として、そして悲劇の名将としても有名な太田道灌公の墓所が残る神奈川県伊勢原市へ。小田急に乗るなんて結構久しぶりだったもので、これはこれでちょっと新鮮な気分を味わえた電車の旅だった。
小田急伊勢原駅からはバスで道灌が主人に謀殺された現場である館跡へ。調べたところによると産能大のキャンパスあたりがそうらしいと云うことだったが、実際のところ遺構すら出てきていないので詳細は不明らしい。おまけに当時は道路拡張工事か何かで近くまで行けなかったし。このあとは道灌公の墓所の一つである禅寺・洞昌院(とうしょういん)へ。
名将・太田道灌公に縁あるここ伊勢原市にはそれなりに見どころが多いのだけれど、それらが中途半端に離れているため、一日で見て回るには公共機関はあまりアテにはできず、結局は大部分を徒歩で移動することになった 。
まず洞昌院から歩いて「道灌濠」なる千石堰用水跡を探しつつ東名高速道路を越え、道灌の銅像が立っているらしい伊勢原市の中央公民館へ向かって国道R246を横切る頃には昼時ちょい前になっていた。このまま中央公民館へ向かっても良いけど、午後も歩きづめになりそうなので、まずはエネルギーを補給することにした。さすがにR246沿いと云うことでレストランや食べ物屋には困らなかったが、その中で選んだのがなまらうまいっしょ!という道産子には馴染みのある方言が店名についた豚丼専門:
休日のちょっと昼前だったこともあり、入店後は待たずにカウンターへ通してもらえた。それからメニューを見て注文したのが特上国産本ロース豚丼(並)の豚汁セット(税込み1178円)。国産豚を備長炭で炭火焼きして、その上からかけた秘伝のタレが拘りなのだとか。そして出てきたのがこちら:
丼の上に幾重にも重なった分厚いロースが御飯を覆っていた。そして温かい豚汁と香の物。焦げた肉にタレの匂いがつきまとっていて食欲をそそった。
長ネギの千切りがよいアクセントで、肉にまいたりして頂いた:
さすがにチルドの国産豚ということで美味しく頂けた。あとで調べたらチェン店らしいが西神奈川にしか無いという、ちょっと残念。もっと東へ展開してもらいたい。道産子にはスタ丼よりも豚丼なんで 。
北海道十勝豚丼・なまらうまいっしょ! R246伊勢原店
神奈川県伊勢原市白根494-3
ここからはオマケ。
まずは伊勢原市役所前に建つ太田道灌公の銅像:
実は豚丼屋から小田急伊勢原駅へ向かう途中に市の中央公民館があるのだけれど、てっきり銅像がそこにあると思い込んでしまい実際にうろうろして探しても、どこにも無いので公民館の職員の方に聞いてみると市役所だったと云う次第 。ここにあると思ったから、わざわざ洞昌院から30分(実際にはお昼も摂ったので1時間くらい)かけて歩いてきたのに。まぁ、自分の思い込みなので誰も責められないのだが
。
ということで再び小田急伊勢原駅まで戻ってきて、別のバスで道灌公の二つ目の墓所がある大慈寺へ。こちらは大慈寺の境内に立っていた松の木:
このあとは徒歩10分ほどのところにある伊勢原市の市役所へ向かい、上の銅像を観てきた。ちなみに自分が城攻めを始めてから太田道灌公の銅像を関東各所で観てきたが、ここで振り返ってみるとこんな感じ:
このあとは三度、徒歩で小田急伊勢原駅まで移動して、そこから道灌公の三つ目の墓がある同じ神奈川県の鎌倉へ。伊勢原からだと海老名まで移動して、そこから相鉄線に乗り換えて横浜へ。横浜からはJRで鎌倉へ。鎌倉も由緒ある武家の町であり、沢山の見どころがあるのだけれど、今回は太田道灌公にゆかりのあるところだけを観て周った。といっても、ここまで来て既に夕方すぎで、どこも拝観時間が終わっていたのだが 。
こちらは寿福寺の山門。鎌倉幕府の征夷大将軍・源頼朝公の妻である北条政子が建立した鎌倉五山第三位と云う由緒ある禅寺であるらしい:
三つ目の道灌公の墓所の場所が不明だったため、源氏山公園や寿福寺、英勝寺などうろうろしたが、なんとか辿り着くことができた。
その途中に、寿福寺の裏山にある「やぐら」と云う横穴墳墓に源実朝とその母・北条政子のものと伝わる墓所があった:
ということで、この時のフォト集はこちら:
太田道灌公墓所巡り (フォト集)