先週末は平成29(2017)年の残暑のない9月初め、メンテナンスに出しておいたカメラが戻ってきたので早速、城攻めしながら確認することにした。で、今回は大分前に計画していたのだけれど、なかなか機会がなくて実行に移せなかった東京多摩地区の城址と、武田信玄の六女・松姫の菩提寺である信松院(しんしょういん)を巡ってきた。この信松院は甲斐武田氏滅亡を題材にした小説を読んでからというものの、いつか訪れたいと思っていた場所の一つだった 。
都内にある城攻めと云うことで、やや肌寒い天気の中をいつもよりは若干ゆっくり目に行動を開始して、午前中は東京都八王子市片倉にある片倉城跡公園へ。ここは鎌倉幕府創設の立役者である大江広元を祖とする長井氏の居城だったと云う。そのため長井氏の家紋は、同じ大江広元を祖とする毛利氏と同じ「一文字三星」である。
意外と見事な切岸や堀切が残る片倉城のあとは西八王子にある信松院へ。前述の松姫は御家滅亡後に婚約者である織田信長の嫡男・信忠を頼って京へ上ぼる途中に本䏻寺の変を知り、再び関東(八王子)へ戻って出家し信松尼(しんしょうに)と称して、亡き夫らの菩提を供養したと云う。また彼女は、同じく八王子に落ち延びた武田家旧臣らの心の支えでもあったらしい。
そして西八王子からは一旦はJR中央線で高尾に向かい、そこから京王線に乗り換えて高幡不動へ。高幡不動尊にある裏山は実は高幡城跡であっただなんて、ここに参拝にくる人たちの中で気にかける人はどれくらいいるだろう?と考えてしまう。おまけに人気のある戦国時代の城でもないし。
まぁそんなことはともかく城攻めの前に腹ごなしをしておこうと、以前誰かに教えてもらって気になっていた高幡不動駅近くのらーめん専門店小川へ:
昼ちょっと過ぎでほぼ満席の中、券売機前に空いていた席へ。初めてのお店なので『濃厚塩豚骨』ラーメンはデフォルト(680円)にし、御飯ものとして炙りちゃーしゅー飯(300円)を追加した。麺の硬さや脂の量、味の濃さなどの他に、チャーシューは豚バラか豚ロースかどちらか選択できた:
麺は固め、脂は普通。味も普通だけど、替え玉スタイルなので、やや濃い目。とはいえスープは濃厚でまったりと後味が良い。麺は細麺ストレートと云う博多豚骨ではベーシックな組み合わせ。しかしスープが基本をしっかりと伝えてくれて、ホント、ちゃーしゅー飯じゃなくて替え玉にすればよかったと後でちょっと後悔してしまった。
こちらが炙りちゃーしゅー飯。濃い味付けの叉焼の細切れが載っかった、これはこれで美味しい一品だった:
次回は替え玉(バリカタ)で食べたい美味しくて優しい塩味の濃厚スープだった。
らーめん専門店・小川(高幡不動店)
東京都日野市高幡3-19
ここからはおまけ。
こちらは片倉城跡公園の駐車場兼入口。駐車場は意外と広かった。で、自分はここではなく南側にあるもう一つの入口から攻めたけど:
そして城址北側からの眺め。と云っても森にしか見えないけど。往時、この城の周囲は湿地帯であったようで、現在でも水が湧き出て、それを利用した菖蒲田や池などがあった:
信松院から西八王子へ向かう途中に目撃した「第六回 北條氏照まつり」開催のポスター。近くに八王子城があるからだろう。機会があれば参加してみたい。でも、この日はなにやらお囃子が聞こえたので、あとで調べてみると西八夏祭りの最終日だった:
こちらは高幡不動へ向かう途中、京王線高尾駅のホームからの眺め。まずは八王子城跡方面(実際には見えている山の裏側):
そして正面の丘陵は昭和天皇・武蔵野陵と大正天皇・多摩陵方面:
で、ここ高幡不動尊・金剛寺は新選組副長・土方歳三の菩提寺である:
意外と言えば意外だけど高幡城跡から多摩地区、そして都心方面をしっかりと眺めることができた:
こちらは多摩モノレール。一度しか乗ったことがない:
望遠レベルだけど、新宿副都心の他、東京スカイツリーも見ることができた:
こちらは高幡不動尊の五重塔に納められていた観世音菩薩様:
そして高幡不動尊の玄関口に建つ仁王門の仁王像:
この日最後に高幡城の後にせめたのは分倍河原駅すぐの高安寺(こうあんじ)城跡。足利尊氏や藤原秀郷、そして源義経と弁慶にゆかりのある居館跡らしい。現在は曹洞宗のお寺になっている:
本堂の鬼瓦には清和源氏足利氏家紋である二つ引両が掲げられていた:
ここには武蔵坊弁慶が主人・源義経と共に写経した際に使った井戸水(弁慶硯の井戸)が残っていた:
東京都選定歴史建造物になっている山門の木鼻に付けらた獏は天女だった:
ということで、この時のフォト集はこちら:片倉城攻め (フォト集)
松姫と金龍山・信松院 (フォト集)
高幡城攻め (フォト集)
高幡不動尊金剛寺散策 (フォト集)
高安寺城攻め (フォト集)