Brasero crashes S-J.

今回 GNOME Family 入りを果たした Brasero だけど個人的にはかなり疑問。このアプリ、bonfire という名称の時に日本語訳を初めたんだけど、実際にフル・オプション (beagle を使った検索や D-Bus を使った通知機能付き) でビルドすると起動しなかったり、「CD/DVDを焼く」程度の操作さえも満足に機能しない「出来損ない」の印象が強かった。
そんなこんなでメッセージ翻訳もやる気無くして放置していたが、G26 入りになったもので (仕方なく) ビルドとメッセージ翻訳を繰り返したが、やっぱり採用された理由が分からない。UI がごちゃごちゃしていて、ウィンドウを大きくしないとまともな操作ができないし。昨年末の new-module-proposal のやりとりで既に「こなれた機能」 (Nautilus-CD-Burner) なのにリプレイスが必要なのかの疑問には同意できる (N-C-B にも不満な点があるらしいが)。ここまで主張されるのは Ubuntu でこのアプリが採用されたからだろうとは思うが。
で、G26 になって CD/DVD 作成機能が GObject を使って他の言語やアプリ向けにエキスポートされるようになった (libbrasero-media ライブラリ)。このライブラリを使っているアプリの1つに Sound-Juicer があるんだけど、この G26 版が起動しない。バージョンアップしても起動しない:

$ sound-juicer
(sound-juicer:19434): GLib-GObject-CRITICAL **:
g_param_spec_internal: assertion `(name[0] >= 'A' && name[0] <= 'Z') || (name[0] >= 'a' && name[0] <= 'z')' failed
$

gdb で backtracing してみると、この libbrasero-media ライブラリに問題があったが、これまた情けない実装だった:

--- brasero-2.26.0/libbrasero-media/brasero-drive-selection.c.org   2009-04-11 08:47:01.000000000 +0900
+++ brasero-2.26.0/libbrasero-media/brasero-drive-selection.c   2009-04-11 08:47:52.000000000 +0900
@@ -623,7 +623,7 @@
combo_class->changed = brasero_drive_selection_changed;
g_object_class_install_property (object_class, PROP_DRIVE,
-                    g_param_spec_object (_("Drive"),
+                    g_param_spec_object ("Drive",
"Selected drive",
"The currently selected drive",
BRASERO_TYPE_DRIVE, G_PARAM_READWRITE));

ここで登録しているプロパティの名前 (Drive)が、なんと実行時に日本語になってしまい、妥当なプロパティ名かチェックするアサーションにひっかかるという具合 :o。英語版では発生しない問題なので、あとで GIT リポジトリを確認して、未だ修正されていなければ、このパッチと共に報告しておく予定報告しておいた

GLib Ref. translation has already done.

え〜と、いろいろとあって最後の報告からかなり間が空いてしまったけど、GLib リファレンス・マニュアルの glib 部の翻訳は完了
覚えている範囲で翻訳の ChangeLog をまとめてみると:
シーケンス

  • 新規の翻訳
  • 誤植
    • GSequenceItercompareGSequenceIterCompareFunc
    • g_sequence_append () の引数の型が間違っている

トラッシュ・スタック

  • g_trash_stack_peek() に説明が補足された
  • g_trash_stack_height() に説明が補足された

ハッシュ・テーブル

  • GHashTable 型がリファレンス・カウンタで管理されるようになった
  • GHashTableIter 型のイテレータが追加された
    • これにより、ハッシュ・テーブルを参照する方法が g_hash_table_foreach()関数とイテレータの2つになった
  • g_hash_table_lookup_extended() に説明が補足された (NULL なキーも検索できる)
  • g_hash_table_foreach() に説明が補足された
  • g_hash_table_find() に説明が補足された
  • g_hash_table_foreach_remove() に説明が補足された
  • 新規に追加された関数
    • g_hash_table_remove_all()
    • g_hash_table_steal_all()
    • g_hash_table_get_keys()
    • g_hash_table_get_values()
    • g_hash_table_ref()
    • g_hash_table_unref()
    • g_hash_table_iter_init()
    • g_hash_table_iter_next()
    • g_hash_table_iter_get_hash_table()
    • g_hash_table_iter_remove()
    • g_hash_table_iter_steal()

文字列

  • g_string_new_len() に説明が補足された
  • 新規に追加された関数
    • g_string_vprintf()
    • g_string_append_vprintf()
    • g_string_append_uri_escaped()

文字列チャンク

  • 日本語の見直し
  • 新規に追加された関数
    • g_string_chunk_clear()

配列

  • 日本語訳の見直し

ポインタ配列

  • 日本語訳の見直し
  • 誤植
    • g_ptr_array_free()関数の引数 free_segmentfree_seg の間違い

バイト配列

  • 日本語訳の見直し

平衡二分木

  • 日本語訳の見直し
    • 木->ツリー、節->ノード、根->ルート、葉->要素
  • 誤植
    • g_tree_foreach()関数の predicate は func の間違いだと思われる
    • g_tree_search ()関数のg_tree_search_func()関数はg_tree_search()関数の間違い

N分木

  • 日本語訳の見直し
    • 木->ツリー、節->ノード、根->ルート、葉->要素
  • 前バージョンの日本語訳で抜けていた部分の翻訳

クォーク

  • 文字列のインターンを提供する関数が追加された

キー付きデータ・リスト
データセット
リレーショナルとタプル

  • 日本語訳の見直し

キャッシュ

  • 短い概要の誤訳を修正した
  • 日本語訳の見直し

GLibのツール

  • gtester 向けの man ページの新規の翻訳

といったところか。誤植の報告は…途中から (どこからかは忘れたけど) やってません:/
See Also GLib リファレンスマニュアル: v2.18.1 版の API リファレンス (翻訳完了)
See Also SVN リポジトリ: 翻訳作業の SVN リポジトリ
See Also GLib Reference Manual: オリジナルのドキュメント
See Also バグ報告と追跡: 翻訳バグなどの報告はこちらへどうぞ
ちなみに現在は、同リファレンス・マニュアルの gobject 部の翻訳中。

Organize my favorite photos.

今までは gThumb の機能を使っていたんだけど、これからは GNOME.org のデザイナでもある jimmac 氏作の O.r.i.g.i.n.a.l というツールを使ってスクリプトベースで管理することにした。
このツール、実はかなり前から使っていたんだけど、すっかり忘れいてた。おまけに使い方とか設定方法を忘れてしまったのであらためて覚え書きをしたためておく。
これでメディアの中に保存されっぱなしのデータを少しでも整理できれば良いかなぁと :)
あと、この Original の UI 部分を日本語に翻訳してみたけど、どんなもんでしょう。
See Also フォトギャラリー (Private 以外)

WBC Trophies.

先週、野球体育博物館に行って WBC のトロフィーを観に行って来た。この博物館での展示は今日までみたいで、明日以降は各球団の球場にて展示されるらしい。この博物館では日本野球界の HALL OF FAME (野球殿堂) の展示がメインのようで、この WBC トロフィー展示は企画モノのようだ。ということで、会社を休んでまで WBC 2009 決勝を観戦した自分としては是非、観ておきたいというところだ :D
当日は天気も良く東京ドームでオープン戦もあるため、かなりの行列。想像はしていたものの、チケット購入まで40分、入場してからWBCお目当て (トロフィーの写真を撮る) かそうでないかで、さらに2時間近くの行列になるということで、泣きそうになったけどなんとか我慢してトロフィーの撮影までひたすら牛歩状態。地下に降りると何重にもおりかさなった行列とCo2で気温が上がっていたり、じっとできない子供達が走り回ったり、乳幼児が泣きわめいたりと、かなりの悪条件ではあったがひたすら我慢 ;(。座るところがほとんどないため、皆疲れ切っており、肩が触れたり割り込んだりすると血を見そうなぴりぴり感が蔓延していた:$
やっとトロフィーの撮影までこぎ着け、1人3枚までという指示 (というか命令) に従いながら撮影したトロフィーはこんな感じ:

2009040501.jpg

2度優勝したので2個か。
さらに選手(野手・投手・監督・コーチ)のユニフォームやら、スパイクやらも展示されていた:

2009040502.jpg

見終わった後はへろへろだったけど、(なじみのある) 神保町で美味しいモノをごちそうになったのでよしとするか。
その他のフォトは次から:
See Also WBCトロフィーの展示

G26 release note.

なんとか GNOME 2.26 の翻訳作業が完了し、先週末にはリリースノートの翻訳も完了した。Upstream では未だ公開されていないようだけれど、そのうち他の国の言語と合わせてコンパイルされて公開されるでしょう。とりあえずうちでコンパイルした結果を公開しておく:

gnome.png

See Also GNOME 2.26 リリースノート: commit 済
前回同様に、おおよそ2ヶ月くらい前の βリリースから翻訳準備を始めたんだけど、やっぱり公式リリースの日 (日本時間で3月20日) には間に合わず。新しいデスクトップ環境をビルドして構築するまでの手間を含めると仕方がないか。それでも今回のリリースから、Translators に配慮して tarballs due から公式リリースまで3日ほど猶予が設けられたんだけどそれでもきついな :|
それはともかく、リリースの翻訳作業は自分にとって今回がラスト。なんか肩の荷が下りた気分。ホント、この2ヶ月間はブログなんて書く暇も、他のことやる暇もなかったしね :)
今後は、ホントにやりたかった GTK+/GNOME の開発用ドキュメントの翻訳に注力していく予定。