翻訳が完了したデスクトップ・システム管理者ガイド (Desktop System Administration Guide) を trunk と gnome-2-22 の両方にコミットしておいた。
ちなみに、「GNOME プロジェクトのドキュメンテーション・サイトである http://library.gnome.org/ には翻訳したドキュメントが deploy されていないようですが…」と質問をもらったのだけれど、どうもここに書かれているように、このサイトは全てリリースされた tar アーカイブから構築しているため、ここで翻訳した ja.po を含む gnome-user-docs パッケージが新たにリリースされないとだめなようですね 。
Desktop System Administration Guide in Japanese is completed.
完了した。
これ以降は特に興味を引く「技」はなかった。この程度なら、システム管理者じゃなくてもたいていのユーザは知っているじゃないかな。
しかし、「パフォーマンスの改善」で紹介されているテクニックって、ほとんどが実用的ではないような気がするけども…
まぁ、とりあえずこれで Yelp ヘルプ・マネージャのトップに表示されるトピックの一覧は多少なりとも見映えがよくなったというわけだ:
で、トピックの一覧で残りは GNOME Desktop Accessibility Guide か。ちょっとこの手のドキュメントに飽きてきたので、他の技術文書をも読んだ後に考えよう
それはともかく、誤訳はもちろん、おかしな日本語などあればこちらまでどうぞ。いつもどおり、特に問題なければ今週末にでも commit する予定。
デスクトップ・システム管理者ガイド: GNOME デスクトップのシステム管理ガイド
作業リポジトリ: SVN リポジトリ (英文併記)
ja.po ファイル: 日本語メッセージカタログ (405KB)
Desktop System Administration Guide in Japanese.
「デスクトップのユーザ・ガイド」に続いて Desktop System Administration Guide を翻訳中。今日現在で全体の 70% ほど完成。
システム管理者向けといってもユーザ個人でデスクトップを利用するのが普通だから、どちらかといういとユーザ・ガイドで説明しきれなかった「高度な使い方」みたいな内容だ。とはいえ技術的に肝心な部分を「XDGの仕様書を参照のこと…」でばっさり割愛してしまっていところもあるけれど。
そのため、このドキュメントで説明している技術的な内容は GNOME デスクトップの仕様というよりは、むしろ F.D.O の仕様が大部分で、「XDG」(X Desktop Group: X デスクトップに関する作業グループ) って文字をたくさん見かけることになる。仕様書のタイトルはもちろん、環境変数 ($XDG_DATA_DIR とか $XDG_DATA_HOME) なんてのもあるし。おまけに、今のデスクトップだと GUI ツールとして提供されていたりするので、仕様の背景とかコマンドラインからの設定方法とか特に知らなくてもなんとかなるものも多い。
ということで、このドキュメントの概要をまとめてみると:
●GConf 設定ソースで変更不可の場合とユーザ毎に変更が可能な場合との違いなんか (この辺り)
●gconftool はバージョンが変わっても覚えておくべきオプションってそれほど多くない (この辺り)
●XDG のメニューの仕様に依存するけれど、どのデスクトップでも共通なメニュー定義ファイルとそこで指定できるキーワード (この辺り)
●普段はあまり目にしないけど、知っていると得しそうな XDG_CONFIG_* 系の環境変数たち
●これも XDG の仕様だけど、デスクトップファイルで指定できるキーワード (この辺り)
あと個人的には、今までちゃんと説明したドキュメントがなかったので、概要だけでも理解できた MIME 型について。データベースを構成するファイルやフォルダの説明があるので、これだけでも知っておけば MIME 型にアプリを関連付けるのも難しくないね 。
デスクトップ・システム管理者ガイド: GNOME デスクトップのシステム管理者ガイド (未だ翻訳中)
Nautilus Extensions Framework.
これもうちのブログが休止している最中に翻訳したドキュメントで、原文は4年も前の GUADEC 2004 で発表されたもの。Nautilus ファイル・ブラウザに何か拡張機能を追加するために GNOME 2.6 の時に公開された GObject のインタフェースについて書かれている。この拡張機能は プロバイダ と呼ばれるインタフェースを実装し、GTypeModule を使った動的モジュールとして提供することになる。
このドキュメントではプロバイダとして、NautilusInfoProvider 型や NautilusColumnProvider 型、NautilusMenuProvider 型、そして NautilusPropertyPageProvider 型について触れられているけれども、今現在はもう一つ NautilusLocationWidgetProvider なんていうインタフェースも追加されているようだ。
で、libnautilus-extension.so ライブラリ経由で利用するフレームワークの実装はどれも同じで、いわゆるboilerplate なコードになるようだ。
Nautilus Extensions (その背景とC言語による実装): Nautuilus ファイル・マネージャの拡張機能について、その背景とC言語による実装について解説したもの。
せっかくなんで、Nautilus ファイルマネージャからフォトのファイル名を通番つきで一括付与できるようなプラグインでも作ってみようか。このブログに写真を貼り付けるときは、わざわざ gThumb を起動して変換している。やっぱり、こんな処理はファイル・マネージャからできないとねぇ 。
GNOME2 User Guide (a.k.a Desktop User Guide).
1ヶ月ほど前だけど翻訳が完了したので公開する。
特に問題がなければ、今週末にでも該当モジュールに commit する予定。
実のところ、既に原文の内容が古く、現在の最新版である G22 デスクトップにはマッチしない部分が多々ある (例えば、コントロール・センターを使った設定アプレットの説明とか)。一応、可能ならば、原文を翻訳するのではなく、G22 での使用を前提に説明を追記したのだけれども、残念ながら完全ではない。
それはともかく、誤訳はもちろん、おかしな日本語などあればどうぞ。
デスクトップのユーザ・ガイド: GNOME2向けのユーザ・ガイド
詳細は読んでもらえばわかるけど、翻訳中に見つけた覚えておきたいテクニックをまとめてみると:
●パネルの背景を他のアプリからドラッグして指定できる
●パネルの中でオブジェクトを移動する際のキーボード操作 (参照)
●Yelp でローカル・ファイルを開くオプション
●.desktop ファイルをパネルにドラッグすることでランチャ追加
●Ctrl+Alt+D キーでデスクトップ表示を ON/OFF できる
●Alt+F7 キーしてカーソルキーを使ってウィンドウを移動できる
●Shift キーを押しながらウィンドウを移動すると四隅だけに移動できる
●ウィンドウの大きさを変更している最中に Esc キーを押すとキャンセルでき、元の大きさに戻る
●NumPad で矢印キーを使えばウィンドウを対角線上に移動できる
●FileChooserDialog のファイル一覧で文字を入力するとカーソルがその文字で始まるファイルに移動するが、ここで矢印キーの上下を利用すると、大文字小文字にかかわらず入力した文字で始まるファイルに(存在していれば)移動する。
●Nautilus の空間モード (参照)
●空間モードで close & open するには、Shift-Alt-> 上/下向きの矢印キー
●空間モードのウィンドウ下部にある親フォルダの階層リストでも Shift キーが使える
●空間モードで一度だけブラウザモードでフォルダを開く (メニューのフォルダの閲覧を選択する)
●Nautilus のボタンバーから場所バーへ変換する場合は / を入力する (Enter/Esc で再びボタンバーになる)
●Nautilus の設定ダイアログで「ゴミ箱を経由せずに削除する」が ON の場合は削除コマンドを利用できる (ショートカットキーは常に利用できる)
●Nautilus のフォルダに .hidden ファイルというファイルを作成して、その中にファイルの一覧を記述すると、Nautilus で表示されなくなる
●Nautilus ファイル・マネージャの背景とエンブレムのダイアログから色やパターンを選択してデスクトップへドラッグ&ドロップすることも可能
本当なら一つ一つリンクなんかを張りたいところだけど、翻訳しながらメモっていたので意味不明のテクニックも含まれているかもしれない。
Nautilus に spatial mode が追加された時はいろいろ議論になったけど、その概要も説明されているので、今なおしっくりしない人は一読を薦める。
さてさて、お次はシステム管理者ガイドの翻訳でも。