Gran Canaria (GUADEC 2009) 以来いろいろと活発化してきた Glade だけれど、せっかくなんで、このプロジェクトが公開しているチュートリアルの1つを翻訳してみた。
Micah Carrick 氏のチュートリアルはちょっと古いけど、今のバージョンでも基本的な操作方法はあまり変わっていないので参考になるはず。パート 1、2、3 をそれぞれ前編、中編、後編として訳してみることにした。まずは前編から。ちなみに、翻訳時に原文にはないリンクなどを適宜追加したり、Glade の最新版にあわせて変更した箇所や、原文にある誤植は分かる範囲で修正した箇所がある。また、GTK+ の API を説明したリンクには、バージョンは古いけど参考程度に日本語版へのリンクを併記しておいた。
GIO Ref. translation progress (TAKE 1).
GObject が完了したので、次は GLib のバージョン 2.16 から新たに導入された、ファイルシステムを抽象化して提供するフレームワークである GIO のリファレンスマニュアルの翻訳を開始することにした。ベースになった古いフレームワークの方は、以前に Nautilus 系アプリを作った時にちょっと学習したくらいなので、自分としてはまさに未知のカテゴリに対する新規翻訳で、よい学習材料だと思っている。
とりあえず、GIO Overview と、このフレームワークの核となる GFile の翻訳が完了した。
翻訳している版は GIO の実装真っ最中のバージョンであったりするので、ドキュメントも結構、誤植が多い (最新版でも直っていないものがあるけど)。これらは分かる範囲で修正しておいた。
あと、一部原文をよく理解できなくてほったらかしにしてある箇所があるのだけれど、これについてアドバイスがあればお願いします。
GIO は GObject ベースなフレームワークで、インタフェースを使った抽象的な API を提供している。そのため、デスクトップなどで実際に利用するには、別途 Gvfs というパッケージが提供している仮想ファイルシステムの実装が必須であり、それはいろいろなファイルシステムを個々にサポートするためにモジュール化されている。
GIO リファレンスマニュアル: v2.18.4 版の API リファレンス
SVN リポジトリ: 翻訳作業の SVN リポジトリ
GIO Reference Manual: オリジナルのドキュメント
バグ報告と追跡: 翻訳バグなどの報告はこちらへどうぞ
前バージョンのドキュメント: その他関連するドキュメント一覧
当面はファイル操作関連のインタフェース型について翻訳を継続する予定。
GObject Ref. translation is completed.
いろいろあって作業が停滞しずいぶん前に取りかかった翻訳もなんとか完了した
。原文が意外とよくメンテナンスされていたので、単なるコピペと校正だけではすまなかったという点も遅れの原因だけども。一大ブームを引き起こした Vala コンパイラなんかもさりげなく紹介されていたりして。
まぁ、とにかく一段落してほっとした感じ。
GObject リファレンスマニュアル: v2.18.4 版の API リファレンス
SVN リポジトリ: 翻訳作業の SVN リポジトリ
GObject Reference Manual: オリジナルのドキュメント
バグ報告と追跡: 翻訳バグなどの報告はこちらへどうぞ
前バージョンのドキュメント: その他関連するドキュメント一覧
ということで、次は GIO Reference Manual の翻訳に取りかかる予定:
こちらは量もさることながら完全に新規翻訳なので時間かかりそうだ 。
あと仕事の関係で調査していた D-Bus 関連の翻訳ドキュメントも近いうちに公開する予定。
GObject Ref. translation progress (TAKE 1).
GLib が完了した後、すぐに開始して現在のところ第2章の API リファレンスの翻訳中。前に翻訳したバージョンを流用しながら、日本語や誤訳の修正を中心に、新規に翻訳したり。第1章なんかは意外とちゃんとメンテナンスされていて、誤植が修正されたり英文自体に手が入れられているのにはちょっと驚いた。こちらは原文に拘らず、ひととおり読みやすい日本語に翻訳し直してみた。Glib Object システムの頃よりも分かりやすくなったと思う 。
GObject リファレンスマニュアル: v2.18.4 版の API リファレンス (翻訳中)
SVN リポジトリ: 翻訳作業の SVN リポジトリ
GObject Reference Manual: オリジナルのドキュメント
バグ報告と追跡: 翻訳バグなどの報告はこちらへどうぞ
前バージョンのドキュメント: その他関連するドキュメント一覧
GLib Ref. translation has already done.
え〜と、いろいろとあって最後の報告からかなり間が空いてしまったけど、GLib リファレンス・マニュアルの glib 部の翻訳は完了。
覚えている範囲で翻訳の ChangeLog をまとめてみると:
シーケンス
- 新規の翻訳
- 誤植
- GSequenceItercompare → GSequenceIterCompareFunc
- g_sequence_append () の引数の型が間違っている
トラッシュ・スタック
- g_trash_stack_peek() に説明が補足された
- g_trash_stack_height() に説明が補足された
ハッシュ・テーブル
- GHashTable 型がリファレンス・カウンタで管理されるようになった
- GHashTableIter 型のイテレータが追加された
- これにより、ハッシュ・テーブルを参照する方法が g_hash_table_foreach()関数とイテレータの2つになった
- g_hash_table_lookup_extended() に説明が補足された (NULL なキーも検索できる)
- g_hash_table_foreach() に説明が補足された
- g_hash_table_find() に説明が補足された
- g_hash_table_foreach_remove() に説明が補足された
- 新規に追加された関数
- g_hash_table_remove_all()
- g_hash_table_steal_all()
- g_hash_table_get_keys()
- g_hash_table_get_values()
- g_hash_table_ref()
- g_hash_table_unref()
- g_hash_table_iter_init()
- g_hash_table_iter_next()
- g_hash_table_iter_get_hash_table()
- g_hash_table_iter_remove()
- g_hash_table_iter_steal()
文字列
- g_string_new_len() に説明が補足された
- 新規に追加された関数
- g_string_vprintf()
- g_string_append_vprintf()
- g_string_append_uri_escaped()
文字列チャンク
- 日本語の見直し
- 新規に追加された関数
- g_string_chunk_clear()
配列
- 日本語訳の見直し
ポインタ配列
- 日本語訳の見直し
- 誤植
- g_ptr_array_free()関数の引数 free_segment は free_seg の間違い
バイト配列
- 日本語訳の見直し
平衡二分木
- 日本語訳の見直し
- 木->ツリー、節->ノード、根->ルート、葉->要素
- 誤植
- g_tree_foreach()関数の predicate は func の間違いだと思われる
- g_tree_search ()関数のg_tree_search_func()関数はg_tree_search()関数の間違い
N分木
- 日本語訳の見直し
- 木->ツリー、節->ノード、根->ルート、葉->要素
- 前バージョンの日本語訳で抜けていた部分の翻訳
クォーク
- 文字列のインターンを提供する関数が追加された
キー付きデータ・リスト
データセット
リレーショナルとタプル
- 日本語訳の見直し
キャッシュ
- 短い概要の誤訳を修正した
- 日本語訳の見直し
GLibのツール
- gtester 向けの man ページの新規の翻訳
といったところか。誤植の報告は…途中から (どこからかは忘れたけど) やってません。
GLib リファレンスマニュアル: v2.18.1 版の API リファレンス (翻訳完了)
SVN リポジトリ: 翻訳作業の SVN リポジトリ
GLib Reference Manual: オリジナルのドキュメント
バグ報告と追跡: 翻訳バグなどの報告はこちらへどうぞ
ちなみに現在は、同リファレンス・マニュアルの gobject 部の翻訳中。