バージョン 2.10 (2007年頃) から導入された「印刷」機能が完了。これらは全て新規の翻訳。
UNIX 向けの印刷プラットフォームである CUPS (引用は最新版のバージョン 1.7で、GTK+ バージョン 2.10 の頃の CUPS はバージョン 1.2) が十分に実用的になってきた時期だったのか、ここで実装されているクラスも CUPS のそれに近いものがあるけど、ベースはそれまで印刷機能を GNOME デスクトップに提供していた libgnomeprint ライブラリかな。
GTK+ にマージされた APIとして、印刷対象を CUPS のような印刷プラットフォームに渡したり、印刷ステータスを監視するといった印刷操作、将来の機能向けに拡張可能な印刷コンテキスト、用紙の規格、印刷用の設定 (クライアントとサーバ側の両方)、使用するプリンタ、印刷ジョブなどのオブジェクトが提供されている。
しかしながら、原文の英語がひどかった。単語の choice が何か変で、そのまま訳すと意味不明な文になってしまうケースが多く、結局コードをみながら訳文が妥当かどうかを確認した。そういえば、昔翻訳した GIO の時もそうだったよなぁ。ホント、彼の書いたドキュメントは苦労する 。
GTK+ リファレンスマニュアル: v2.14.7 版の API リファレンス
GIT リポジトリ: 作業用の GIT リポジトリ (英文併記)
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「日本語」カテゴリーアーカイブ
GTK+ Ref. translation (TAKE 11).
一気に「いろいろなレイアウト用コンテナ」から「スクロール」まで完了。
GTK+ によるユーザ・インタフェース構築の礎となるコンテナクラス。GTK+ がバージョンを重ねる毎にモダンで洗練されたユーザ・インタフェースが追加されてきたけど、このコンテナ・クラスはバージョン1系から特に大きな変化はなく、プロパティやメソッドが追加されているくらいか。逆に3系になると、ほとんどが Deprecated になっちゃうけど 。
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さてさて、この「GTK+ のウィジェットとオブジェクト」の翻訳もなんとか折り返し地点までたどり着いた。と言っても、これからは新しいユーザ・インタフェースの解説が多くなるので新規に翻訳する機会が増えてしまい、ますます完成までに時間がかかりそうな予感が…。
GTK+ Ref. translation (TAKE 10).
「いろいろなセレクタ (ファイル/フォント/色/入力デバイス)」が完了。
これ系は GTK+ 2.0 の初期からあったオブジェクトだけれど、OS の (ファイルシステム関係の) 高機能化に伴って改良が加えられている。例えば GtkFileChooser 型のでプレビュー表示するためのインタフェースが追加されたり、GtkFontSelection クラスも pango の機能に合わせて API が増えている。
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GTK+ Ref. translation (TAKE 9).
「アクションからなるメニューとツールバー系のウィジェット」が完了した。
このウィジェットで新規に追加されたアクションが、いわゆる「最近開いたファイルの一覧」をサブメニューとして表示する GtkRecentAction というクラス。これは一覧を表示するだけのクラスなので、activate して実際にファイルを開いたりするには、GtkUIManager クラスを使って、シグナルハンドラと一緒にアクションとして UI 定義する必要あり。
ちなみに「UI 定義」というと、同じ XML 記述の (以前は libglade ライブラリも提供していた) GtkBuilder と、この GtkUIManager とをごっちゃにしてしまいそう だけど、これは実装の歴史に因るものであり、その対象が異なる。後者はメニューとツールバーのアイテムだけが対象。
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GTK+ Ref. translation (TAKE 8).
前回からかな〜り時間がかかってしまったけれど、「メニューやコンボ・ボックス、そしてツールバー系のウィジェット」が完了。
まだ GtkObject の API の半分も終わっていないなぁ 。
これらのウィジェットは前のバージョンからは特に大きな変更はなく、GtkMenuShell が GtkToolShell クラスに整理され、各クラスでいくつか API が追加されたくらいか。
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